あなたに合う投資スタイルの選び方~インデックス投資と高配当株投資のメリットとデメリットを踏まえて考えてみたというお話~

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こんにちは、ダンナです。

とある日、こんなポストを見かけました。

個別株に投資して年36万円の配当収入を得るのと、積立投資枠600万円を先に埋めた後、120万円を売却して月10万円で配当株に投資し直すのを繰り返すのとではどっちが良いのか。※検索避けの為に編集しています。

この疑問を整理すると以下の二点になるかと推察します。

・高配当株の配当金からインデックス投資を行うべきか

・インデックス投資で増やしてから高配当株投資を行うべきか

たしかに、どちらの方が効率が良いのか、心地が良いのかというのは投資を始めたての場合には気になるところです。失敗はしたくないからね。分かる…。僕も始めたばかりの頃、似たようなことで悩んだことがあります。

今回は、僕はどのような結論に至ったのかをゴールとして、インデックス投資と高配当株投資の特徴について整理していきたいと思います。自分はどちらが向いているのか…という思考整理の一助になれば幸いです。

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目次

それぞれの特徴を理解する

そもそも、どのような投資方針にするべきかを悩むためには、まず投資手法について理解することが必要です。相手を知れ、ですね。

今回は、インデックス投資と高配当株投資の二つに絞り、それぞれのメリットとデメリットから整理して考えてみようと思います。

※当記事でのインデックス投資とは、日経平均やS&P500と言った株式市場平均に連動した投資信託やETFに投資することとします。インデックスって色々あるからね。

インデックス投資の特徴

メリット

・分散投資によるリスク軽減

・運用コストが比較的低い

・安定したリターンが期待できる

・時間の節約ができる

・株式市場の成長を傍受できる

デメリット

・市場平均以上のリターンは見込めない

・下落相場でのリスクも分散されない

・特定セクターへの偏りリスクが起こる

・配当利回りが低くなる

・短期的な成果が出にくい

インデックス投資のメリットとデメリットはこんな感じかと思います。 

ファンドを買うだけで分散投資が出来るため、破綻リスクなどのリスク軽減が出来るということで初心者向きとよく言われます。わたし的には投資に初心者向きも何もないと思っているのですが…。

また、比較的に信託報酬などの運用コストが安い傾向にあります。これはパッシブ運用の極みで、運用会社があれやこれやと考えずに指数(インデックス)に連動させるだけで良いため低コストでの運用ができるのです。

そのため、我々も指数がどういったものなのかを勉強したら、あとはやることがありません。積立投資なら定期的に買い付けるくらい(それも自動で出来る)。

インデックスの構成銘柄変更に伴い、ファンドの保有銘柄も定期的に自動で行われるため、個別株を一つ一つ調べる必要が無く、他のことに時間が使えるというのも大きなメリットかと思います。

日本株インデックスなら日本、アメリカ株インデックスならアメリカの先行きさえ明るいと思えているのであれば、株式市場の成長を見守るだけで傍受できます。成長することが大前提ですが…。

しかし、そんなインデックス投資にもデメリットがあります。

まず、すぐにお金持ちにはなれません。市場平均以上のリターンは見込めないのです。テンバガー銘柄で一攫千金といった投資手法ではそもそもないということです。

また、分散投資をしているからと言ってリスクが低いわけでもありません。常に乱高下します。ビックリするくらい。インデックスファンドで投資をしているのは株式なので、その辺は覚悟しておく必要があります。

それに、S&P500の構成銘柄を見てもらえば一目瞭然ですが、特定セクターに偏るリスクも出てきます。均等分散であるならばいざ知らず、有名所は時価総額加重平均の指数が多いため、人気な銘柄をたくさん買って、不人気な銘柄は少しだけ買うという状況になるのです。

インデックス投資の最たる特徴とも言えますが、長期的には株価は右肩上がりであるということが前提であるため、短期的なリターンを求めるものではありません。

高配当株投資の特徴

メリット

・安定した収入源となり得る

・インフレ対策となり得る

・配当再投資による複利効果が得られる

・市場の下落時には心理的安心感が高い

・財務状況が健全な企業である可能性が高い

・高配当株ETFなどでの分散も容易

デメリット

・高い株価成長は見込めない

・税金の負担が大きい

・減配のリスクがある

・特定セクターへの偏り易い

・企業が無理した配当を出している場合がある

・まとまった配当が得られたと感じるまでが長い

思いつく限り書いてみましたが、まだまだある気がする。高配当株投資はメリット以上にデメリットのある投資だと思っています。これを理解せずに高配当株投資をすると「より高いリスクを取らなければ」といった思考に陥ります。配当入ってウハウハになるには、恐らく考えているよりも先の話になると思う。インデックス投資よりも投資資本がものを言う状況を実感しやすいと思います(経験談)。

そんな高配当株投資のメリットは、やはり安定した収入源が得られるということでしょうか。よく自分年金だったり、マネーマシーンという比喩がされますが、個人的にはそんな大層なものとは思えないです。

また、高配当株というだけあり、ある程度の金額になると株から得られた配当で更に株を買い、株数(ETFなら口数)を増やすことが可能になります。投資信託による複利効果よりも実感が得られやすいです。ETFだと分散も効くから楽で便利だし…。

高配当株は良くも悪くも成熟した企業が多い傾向にあります。設備投資や事業拡大などをやり尽くして、有り余る余剰金を配当金として還元してくれているのです。そのため、株価の成長(キャピタルゲイン)は成長株と比較して緩やかであることが多く、また、特定セクターに偏りがちであったりします。

更に減配のリスクまであるため、安全な投資とは口が裂けても言えません…。

配当利回りが高いということは、裏を返せば株価が安い(不人気である)とも言えます。無理して配当を出しているところもしばしば。ETFを買えばこのデメリットも希釈できますが、個別株により自分で運用したい場合は財務健全性について自分で分析しなければなりません。常に情報収集が必要です。その分、ETFよりも高い配当利回りを狙おうと思えば狙えるのがメリットですが…。

また、デメリットというには大袈裟かもしれませんが、高配当株投資をやっているぞ…!と実感が得られるほどの配当を得られるまでには時間がかかります。最初から沢山の資金を投入していれば別ですが、配当利回り4%の株を100万円買っても年4万円(月々3000円ほど)くらいです。

投資方針を定める

やっとここまでこれた…長くなってすみません…。

しかし、これから何をするのか明確に理解していなければ、投資方針を立てることも出来ないので仕方がないのです…(多分)。

とりあえず以下の二つだけ考えておけば、及第点は貰えるかと思います。投資を続けていくと「これはどうしよう」「どっちをとるべきか」と疑問が発露するはずです。インデックス投資をしたから全く勉強をしないで良いという訳では無いので、知れば知るほど不安や誘惑により心が騒がしくなるはずです。

それが貴方にとって必要な方針となっていくため、あくまでもシンプルに、一般的なものだけ最初は決めちゃいましょう。

何が目的で投資を始めるのか

そもそも何を目的として、あなたが時間を犠牲にして得た大切なお金をリスクに晒そうとしているのかを明確にしましょう。ザックリとした理由で「お金持ちになりたいから」というのであれば「お金持ち(一億円が欲しい)になりたい」など目的の解像度を高めてください。

また、使用目的が定まるとより良いでしょう。老後のために…、子供が産まれたから大学費用に…、定期的なお小遣い稼ぎに…などなど何でもよいです。

経験談で申し訳ないのですが、目的を定めることで軸となり、投資を続けているうちに発露した不安や誘惑にも冷静に対処ができるようになります。

老後の資金にしようとしているのにリスク資産に全力投入はおかしいのでは??とか、資産額が多くなると気になってくるのです。

リスクをどの程度とれるのか

つぎにリスクです。この場合のリスクはボラティリティ(値動きの幅)という意味ではなく、0円(もしくはマイナス)になるか否かという意味の危険性を指します。リスク許容度の考え方については以下の記事が参考になるかと思います。結構しっかりと書いたつもりなので一読いただけると嬉しいです。

ここ数年の相場はボラティリティの激しい時期もありましたが、結果的に大きく成長しています。何度最高値更新という言葉を見かけたか…。こういった相場では「投資しないと機会損失では?!」と気が焦り、必要以上のリスクを取ってしまいがちです。危ないね。

インデックスファンドが市場に齎す悪影響について、最近チラホラと研究しているのを見かけます。まあ、信憑性については問わないとして…。

しかし、そのような不安を抱かれても仕方がないほどに、ずっと、ずーっと、ずーーっと株が買われているのです。お金が有り余っているみたいです。

買われ続ければ株価は上がるので、下落相場でも皆が買うことで株価が戻ります。これは皆が売り始めたら株式市場全体の下げが止まらなくなるということです(当たり前か)。

投資において、赤信号みんなで渡れば怖くないは最も恐ろしい行為です。それならひとりで赤信号を突っ走った方が怖くない。暴落というのは確実に来ます。そのタイミングは分かりませんが、だからと言って備えないのは愚かです。

一番大事なことは市場から撤退しないで、地道に資産を増やすことだと考えています(体験談)。それゆえに、目的と一緒で始める前にリスクをどの程度とれるのかを考える必要があるのです。少しづつ変わってもいいのでね。

それぞれのパターンに対する考察

インデックス投資で増やしてから高配当投資へ

このパターン最大のメリットは、少ない投資資金を効率よく増やせる所です。

S&P500を例に挙げると1958年から現在までで幾何平均7.5%のリターンが見込めると言われています。

月々10万円(年120万円)を五年間投資すると、600万円が約725万円まで増える試算できます。125万円は大きいですよね。

それを原資に高配当株を買えば、一括で725万円を投資するとしたら年間29万円の配当金が得られることになります(配当利回り4%想定)。

この配当金だけを毎年投資した場合、五年後には882万円まで膨れ上がるのです。

配当利回り4%想定だとすると約35.3万円(月々2.94万円)の配当が入ります。

月3万円のお小遣いが入れば生活が楽になると感じる人も多いかと思います。

夢のような投資プラン…!…とはいきません。

ここには幾つものラッキーや想定していないことが含まれています。

まずひとつは下落局面が想定されていません。

幾何平均リターン7.5%というのは、大暴落など株式市場の大混乱を経て達成される数字です。最近の下落は直ぐに戻ることが多かったため想定から外されがちですが、何年も下落していくことも有り得ます。良い例(というか悪い例)が日本株です。最近はインフレやら円安やらバフェットさん効果やらで見た目上の株価は上がっていますけどね。

たった五年という短い投資期間では元本毀損リスクがあるため、これを想定しないシュミレーションは絵に描いた餅と言えるでしょう。

また、意外と軽視されがちなのですが、売買ストレスが想定されていません。もし何事もなく順調に増えたとしても、機械的に取り崩して、それを原資に高配当株を買うぞ!と出来る人はきっと初心者には少ないかな?と思います。

売りに慣れていない人はどうしてもタイミングを図ってしまうものなのです。試しに高配当株の原資を得るため、今保有しているファンドを一部でも売却しようとしてみてください。きっと抵抗感が生まれると思います。

「いや、今はインデックス投資で増やす時期だから当たり前じゃん」

「今は高配当株投資を買えるような相場じゃないよ!」

今、こんな様なことを一瞬でも思いませんでしたか?

なぜ今、理由をつけて売買ができないのに、自分が売ろうと思ったタイミングで全て自分にとり良い条件が整った状況で売買が出来ると思っているのでしょうか。

これが軽視されがちな売買ストレスです。人間、理性的にあろうとしても感情に振り回されるものなのです。

以上が、インデックス投資から高配当株投資に移行するパターンへの所感です。

高配当投資からの配当金でインデックス投資へ

このパターン最大のメリットは、投資原資が資産から得られる所です。

元本600万円をインデックス投資と同様の年間7.5%程度の配当利回りで運用を想定するとします。

そうすると毎年45万円の配当が得られ、月々3.75万円だとしてインデックス投資に積み立てると、五年後には272万円になるという資産ができます。

元本と合わせても872万円。しかも、元本も株価が上昇していればもっと増えているかも知れません。

もしかして…インデックス投資よりも最強なのでは…!!?ともなりません。

これにも幾つものラッキーや想定していないことが含まれています。

たとえば配当利回り。7.5%というのは非常にリスクが高い配当株だと言えます。配当利回りが高いということは、成熟した企業が株主に還元してくれているからというだけではなく、単純に不人気な銘柄であるが故に株価が安くて他界配当利回りになっているとも言えます。配当を出さないと誰も買ってくれなかったりするからね。

大体4%くらいを想定しておくと良いと言いますが、安全圏なんて正直分かりません。企業によります。

また、減配リスクが想定されていません。これだけ高い配当利回りなら、減配するとみておいた方が適当です。また、日本株に投資をするのであれば減配は覚悟して然るべきかと思います。

というのも、最近は良くなってきたとはいえども、日本企業はまだまだ無配や減配するリスクが高く、長期的に増配してくれる企業というのは凄く少ないのです。

銀行預金のように必ず入るわけではありません。高配当株ETFを活用すれば多少はリスク軽減ができますが、あくまでも多少です。

また、最終的にインデックス投資へと移行するのであれば初めからインデックスファンドを購入した方が良いと思います。インデックスファンドの長所は長く保有すれば平均回帰することです。 

年7.5%のインデックスファンドに、5年間毎月10万円積立、その後何もせず5年運用するとします(計10年)。

あくまでも試算ですが、最終的に約1041万円となる可能性があるため、これに賭けた方が勝算は高いかと思われます。

どちらを選ぶべきなのか?

迷っているなら…

さてさて最後に…。今回の疑問は、色々勉強しているうちに発露したものかと推察します。

そうであるならば、まずは少額でインデックス投資を始めたほうが良いかな?と、老婆心ながら思います。

まずはインデックス投資で投資を続けて、その途中で高配当株投資が自分には必要かもしれない!と思ったのであれば、高配当株投資に重きを変えると後悔がないのではないかな~と思います。まあ、あくまでも一個人の感想ですが。

家族や友人にも「まずは大きく間違えないインデックス投資から始めたら?」と話しています。現状における最適解だし…。

自分でそれ以上勉強出来ないようであれば、高配当株投資は失敗する可能性もありますからね。結局は自己責任です。

ダンナの場合

ではでは、僕はどうしたのか。素人意見なんて興味無いかもしれませんが、一応。

僕は年齢が若いということもあったので、長期的な運用に適していました。要するにインデックス投資がベストだった訳です。

しかし、「日々の生活も楽しみたい。若い今を犠牲にするのは論外」という考えもあった他、ファンドの売却にストレスが掛かることは性格上容易に想像できました。

そのため、インデックス投資と高配当株投資をどちらもやるという選択にしました。しかも高配当株に重きを置いています。効率は最悪に悪いです。

ただ、これのおかげでヨメに贅沢をさせてあげられるし、老後のお金も蓄えられています。効率よりも、何をとるか…で選んだ投資方法です。 

また、株で増やすのではなく、稼いで注ぎ込もう!と決意したのもあります。まだ若いし、お給与もそれなりに貰えるし、何より株で増やすなんて自分の裁量外のことをライフプランに組み込めませんでした。

以上の理由により、私は非効率的な高配当株投資メインでインデックス投資もやるという選択をしました。

…参考になれば嬉しいです。

今回の疑問への教科書

何を読んだら良いのか分からない方へ

投資について今勉強中だ!という方の導入に良いと思った書籍です。著者自身が著名な投資家と言うわけではありませんが、数多くの書籍を要約・集約させた一冊だと思います。この書籍をキッカケに、今の自分にはどの本が必要なのか悩んでもらえれば良いと思います。Youtuber系の書籍は好みではありませんが、これは良い一冊かな。

難しい内容に挑戦したい方へ

理解するのに時間はかかるが、確実に血肉となる一冊です。読みづらい内容でもあるため、読書が不慣れな人は根気がいるかと思いますが、投資方針をちゃんと決めたいと考えている方は必読です。

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この記事を書いた人

はじめまして!ダンナとヨメです!
都内に住む私達夫婦の生活記録…はたまた、それぞれの書きたいことを綴っているブログです。結婚式の話、新潟移住計画、他にも日記や趣味の観劇、仮面ライダー、戦隊モノに始まり、投資について記事にしています。サブタイトルにもあるように、将来的にはヨメの地元である新潟に戻りたい私達です。どうぞよろしくお願いします!

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