「さようなら、すべてのエヴァンゲリオン」
この映画を一言でまとめるなら、この言葉が確かに正しいと思いました。
エヴァンゲリオンに出会ってから約20年。
もう20年経つのか…とはおもいますが、リアルタイムで追っている方々と比べたら僕はまだ恵まれているのかもしれない。
なぜなら、この映画で完結をたったの9年待つだけで済んだのだから。
アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」が始まったのが1995年。
その後、1997年『シト、新生』、『Air/まごころを、君に』で最後を迎えるられるはずだった(そう聞いているけど、違ったらすみません)。
しかし、それでは終われず、何か違う。こうじゃない。エヴァンゲリオンはこういうお話なのか?という悶々を抱えた人が多いなかで始まった、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』が2007年に公開された。
そう、一度終わったはずのエヴァンゲリオンが10年越しで始まったのです。
僕は運よくエヴァを順調に見始めて、一通り堪能した後に映画を見ることが出来た。本当に、運が良かった。
序というタイトルだけでは分からなかったが、その後に続く「破」を冠した『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』が2009年に公開され、なるほど三部構成なのかな?などと勝手に勘違いしていた。
知っている人も多いかもしれないが、雅楽の舞楽で用いられる音楽用語に「序破急」という言葉がある。「序」ではゆっくりと低速度で世界(音)が魅せられて、「破」で拍子が変わり世界の展開にスパイスを、そして「急」ではテンポが速く世界がまとめられる。雅楽に長けているわけではないので、細かくは間違っているかもしれないが、おおむねこんな感じ。そう、三部構成だとおそらく誰もが思っていた。僕だけだろうか。
しかし、2012年に公開されたエヴァの映画は「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」。
Q?何に問いかけているのだ。Questionという意味なのか、または別の理由が…と思い、ワクワクしてみた映画の感想は「変ですよ、ミサトさん。急にこんなことになっていて、わけわかんないですよ!」と主人公の碇シンジくんが劇中で代弁してくれました。訳が分からなかったです。これで終わると思っていたのだ。これで終わると思ってワクワクして観に行ったら、まさかの「わけがわからない」というお土産を貰ってきてしまった。映画の最後に告げられる次回作『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』。
シン?
:|| ???
何を言っているんだ、なぜリピート記号なんだ…。
まあ、これも2~3年したらわかるだろう。次回作楽しみだな~。
次こそはちゃんと終わってくれるんだろうな~♪と期待を胸に情報を待つ毎日。
そして、気づけば時は2021年。
長かった。エヴァQから約9年。本当に長かった。
なるほど、これがリアルタイムで楽しみにしていた人たちが感じていた気持ちなのかと、正直少し嬉しい気持ちになりました。だって、それだけ期待して映画を見ることが出来たのだから。
しかし、いざ映画に行こうとすると、ひとりでは行けない自分がそこに居た。
怖かったのだ。
これで終わらなかったら?
今の僕が『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』を見ても本当に大丈夫?
もっと作品を読み込む必要があるんじゃないの?
などなど、色々な気持ちが「3月8日、公開当日に映画館へ行く」という簡単な行為を阻んでしまいました。
そして、3月13日。
友人付き添いの下、意を決して観に行った『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』。
この日に僕のエヴァンゲリオンは完結しました。
さようなら、すべてのエヴァンゲリオン。
その一言がとにかく重い。映画が終わってもなお、何度も僕の心の中で噛み締めている言葉。この一言が僕の中のエヴァンゲリオンは完結できたといっても良いのです。
Qでは語られることが無かった『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』後の世界の話。そして、すべてのエヴァンゲリオン作品(アニメ、漫画、旧劇場など)に対しても、今回の作品は一応、完結した。と言えるのではないでしょうか。
まだ見ていないエヴァファンに言えることは一つだけ。
劇中で語られる死や絶望すら視線が前を向いた描かれ方をしているので、心から「おめでとう。」と祝福が出来る良い作品でした。
ネタバレ一切なしで感想を語るとどうしても感情論のみになってしましますね。
すみません。
しばらくしたら、ネタバレありの考察?チックなブログを書こうと思います。
ヨメに「考察ありで書けばいいのに~」と言われたのですが、それもごもっともなのですが、人の約9年を僕の記事で台無しにしたくないので暫くはネタバレなしのみ。
あ、そうそう。これだけは言っておかなければ…。
宇多田ヒカルさんの『One Last Kiss』
この曲はフルで、何度も何度も何度も何度も聞いて、歌詞を覚えられるようにしておくと、より楽しめるかもしれません。
僕が言えるのはここまで。
では、また次回。
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