
こんにちは、ダンナです。
今回は資産運用をはじめる前に~金融リテラシー編~について説明していきます。
これが最後のお話で、一番重要な部分でもありますので、頑張って説明できればと思います。
まだ「支出の最適化編」、「自己投資編」を読んでいない方は、そちらから読んでください。
この記事が一番重要とはいえ、順序立てて話しているので時間の無駄にはならないと思います。

はじめに
金融リテラシーとは
個人がすべての財源を使って情報に基づいた効果的な決定を下せるようにする一連のスキルと知識を持っていること(wikipediaから引用)
要するにお金に関する知識を持っていることです。リテラシーは読み解く力という意味で、金融リテラシーとは金融に関する知識や情報を正しく理解していて、かつ主体的に判断することができる能力を指します。誰にも依存してないってことですね。
金融庁は『最低限身に付けるべき金融リテラシー』として、①家計管理、②生活設計、③金融知識及び金融経済事情についての理解と適切な金融商品の利用選択、④外部の知見の適切な活用、4つの分野に分けています。
なぜ金融知識が必要なのか
今の時代は便利なもので、スマホがあって、それを操作する能力があれば、金融商品の購入は簡単にできてしまいます。「この商品がおすすめ!」、「今一番買われているのはこの商品!」という内容の記事や動画を見て、なんとなくわかったつもりになることができます。
なかには「金融知識は実戦で身につければいい!まずはやってみないと分からない!」という方もいます。
それら全てを一概に否定はしませんし、実際にやってみなければ分からないことが沢山あるので、やらないよりは「まずやってみよう」という考えは共感できます。
しかし、僕は無知の状態で投資をするよりも先に、金融知識を身に付けることが重要だと思います。
では、なぜ僕は投資を始める前に金融知識を身に着けることが重要だと説いているのか。理由は以下の3つです。
投資の必勝法はないが、必敗法はある。
投資で必ず勝てる方法はありません。もしあると断言する人がいれば詐欺を疑いましょう。
逆に投資で必ず負ける方法があります。それはなにか、詐欺やぼったくりです。言い過ぎかもしれませんが、世の中には投資商品の顔をした詐欺商品が多数存在します。
たとえば、毎月分配型の投資信託です。分配金や配当金というのは本来、得られた利益から出されるものなのですが、投資信託は必ずしもそうとは言えません。多くの毎月分配型は、自分が投資した1000円から差し引いて、100円の分配金を出すという手法がとられています。
1000円投資して、100円手に入ったのだから、年利10%のすごい商品だ!となるかもしれませんが、元金は900円に減っているのです。これは多くの投資初心者がハマる罠だと思っています。
また、銀行窓口などで投資信託を買う場合も危険です。たとえば、購入時に3%、毎年かかる信託手数料2%、売却時に1%の手数料が掛かる商品をお勧めされることが多いそうなのですが、これの危険性に気づけた人は金融知識が高い方でしょう。実際こんな商品買うの?という思う人がいると思うのですが、被害が出ていて、ニュースにもなっています。
以下は金融庁がリリースしている調査資料です。
金融庁が公表している「運用損益別顧客比率」は、各金融機関で投資信託を保有しているお客様が、どの程度の利益や損失を出しているかを示す指標です。この指標を確認することで、各金融機関の投資信託商品における顧客の損益状況を把握することができます。
例えば、2023年3月末時点のデータでは、全事業者220社の平均で、運用損益がプラスとなっている顧客の割合は約7割でした。これは、投資信託を保有しているお客様の約70%が利益を得ていたことを示しています。一方、約30%のお客様は損失を抱えていたことになります。この情報は、各金融機関の投資信託商品がどれだけ顧客に利益をもたらしているかを比較する際に役立ちます。
さて、なぜ金融機関ごとにこんなに違うのだろうか…。フシギダネ…。
さて、話は戻って…。なぜこの商品がダメなのでしょうか。単純に手数料が高すぎるからです。
1000円で投資信託を買った場合、手数料として300円が引かれます。
残った700円が投資額になり、そこから年2%の維持手数料がとられるので、毎年3%以上の利益を出す必要があります。3%の利益を毎年出すというのは簡単に思えますが、○○ショックなどの大きな落ち込みなどを加味すると難しいものです。それどころか、700円から1000円にするためには約36年間必要になるのです(信託報酬2%ー年利3%=1%で計算しています。)。
更に言えば、買ったときに1%とられるので、36年以上かかってしまいます。
そう。こういった商品は買った時点で負けが確定しているのです。 こういう詐欺まがいな商品を購入しないためにも、ある程度の金融知識が必要なのです。
ルールを知らずに、ゲームは出来ない
ゲームにはルールがあります。野球やサッカー、テレビゲームからカードゲーム等すべてにおいて存在します。
サッカーをやろうと思っていたのに、ルールを知らない人が野球のバッドでボールを飛ばして、プレイヤーに当てたら退場(若しくは外野)なんていう不思議なことが起こらないようにです。また、「サッカーのように手を使ってはいけない」と定めなければ多くの人がボールを抱えてゴールに向かうでしょう。楽だもの。
これらと同じで、投資にも不正にゴール出来ないようにルールが存在します。
例えば金融商品取引法や金融商品販売法といった国の決めたルール、株価というプレイヤーの需要と供給で成り立つ価格、一つ一つの商品に決められた手数料や特徴などなど、例を挙げればきりがありません。
これらすべてを完璧に理解する必要はありません。
だって人間だもの、難しいことは他人任せでも構いません。しかし、富裕層や機関投資家と同じ土俵に立ててしまう株式市場だからこそ、ルールを理解し、自己責任の精神で投資をすることが必要だと思っています。
みんな大好きウォーレン・バフェット氏は、「投資先は自分の理解できるビジネスに限るべき」と言っています。「この企業が有名だから何しているのか分からないけれども投資する」、「ビットコインが何故か値上がりしているから投資する」という考え方ではなく、何故値上がりしているのか、この投資商品はどういう性格を持っているのか等を理解した上で投資するようにしましょう。
過度な期待によるモチベ低下や失敗を防ぐ
インデックス投資は大きく儲かりません。
「毎月3万円を年利4%で運用すると元本720万円が1100万円になる。」
というコラムや記事を見かけて、まるで大きく儲かるかのように感じると思います。しかし、実際に始めている人は気づいていると思いますがインデクス投資は資産が2倍、3倍に増えるようなものではありません。また、増え続けていくものではないので10%~20%の下落をそこそこ経験しますし、○○ショックに出会うと50%以上資産が減ることもあります。
これらを理解せずに過度な期待を持って投資を始めてしまうと、
「思ったより増えないから、この利回りが高い商品に乗り換えよう」
「10%下がった!怖いから売らなきゃ!」
などなど、当初の計画とは違った行動をとりがちになります(投資をするうえで難しいといわれていることが、初めに決めた戦略を崩さずにいられることらしいです)。 過度な期待を持たず、投資だけで儲けようとも思わずにいることが丁度良い距離感だと思います。
以下は僕が高配当投資をしている理由について書いた記事です。参考までに。

どのように学べばよいのか
では、ここまで勉強が必要だよ!と書いてきましたが、「じゃあ、どのように学べばいいの?わかんないよ!」という方もいるでしょう。
ダンナは実際に以下のような方法で勉強しています。
・書籍で学ぶ
・ブログやコラム、ニュースで学ぶ
・Youtubeで学ぶ
・TwitterなどSNSで学ぶ
・人と話して学ぶ
・実践で学ぶ
特にオススメなのは書籍と実践です。書籍はモノによりますが、不変の勝ち筋や考え方を教えてくれます。書籍に書かれた内容は変わりません。これは自分のバイブルとなります。初めに決めた戦略を守り通すことが難しい投資の世界では、支えになります。投資を始めてみればわかると思いますが、SNSやYouTube、ニュースなどは状況に応じた情報が提供される一方で、感情を動かします。冷静に物事を考え直すうえでも、変わらないものを持つことは必要だと考えています。
実践は「やらなければ始まらないから」という理由です。冒頭にも書きましたが、実際にやらなければ学べないこともあります。知識として投資を理解し始めたら、つぎに実践するという流れが個人的には良いのではないかと思います。しかし、ずっとちんぷんかんぷんで何を言っているのか分からないという方は、少額からの投資や楽天ポイントなどを使ったポイント投資をオススメします。

ニュースやYouTubeなどが悪いわけではありません。
むしろ今の株式市場を理解するには、今の情報を取り入れなければなりません。本や実践で学びつつ、ニュースやYouTubeで調べるホームワークをしていく癖をつけてあげてください。
それでは、良い投資生活を
余力のある方は以下の記事も参考になるかと思います。



コメント