こんにちは、ダンナです。
今日は僕の大好きなドラえもんの映画について、感想をつらつらと書いていきたいと思います。
もう何度目かになるので、色々調べながら考察交じりにかけていければと思っています。
映画のあらすじは以下のとおりです。
Wikipediaさんから引用します。
あらずじ
出木杉から鳥人の話を聞いたのび太は自分も空が飛びたいと自作の翼を作り、ドラえもんと共に裏山で練習していると逃げたピーコを追いかけるしずかに会い、手伝おうとすると鳥人の世界バードピアから鳥人の少年グースケが人間界に迷い込んでしまった。
グースケ自作の人力飛行機スノーグース号を一緒に修理し、グースケのテストフライトを見守っていたドラえもんたち。だが、グースケの墜落現場をジャイアン、スネ夫が目撃していた。2人はスノーグース号につかまり、そのまま謎の穴に3人を追ってバードピアへやって来たドラえもんたちは正体を隠すため、ひみつ道具の「バードキャップ」で鳥人となり、人間界の鳥類を保護する「渡り鳥パトロール隊」の入隊テスト「イカロスレース」に挑むこととなる。だがその裏では、人類を憎悪するカラス警備隊の長官ジーグリードが、人間界侵攻のために古代の怪物フェニキアを蘇らせようとしていた。ドラえもんやグースケたちはバードピアを救うため、伝説の勇者「イカロス」と共にフェニキアに立ち向かう。
感想及び考察
映画の冒頭では、干ばつで苦しむフラミンゴ、石油タンカー事故により海が汚れ、ペンギンが石油まみれになっている映像が流れるところから始まります。
まず一番うれしかったのが、映画ドラえもんでは珍しく出木杉くんが登場しているんですよね。あまり出番のない出木杉くんが何か発言しているのを見ると嬉しいです。
キャラの濃さ的にレギュラー枠にいても良いと思うのですが、あまりの賢さ故の準レギュラーなのかな…(頭が良すぎると、ドラえもんのチカラを駆使して、話がトントン勧めちゃうからね)。
みんなで一緒に自由研究をしているときに、冒頭の映像と同様らしきニュースが流れます。干ばつで苦しむフラミンゴ、原油まみれのペンギンが一夜にしてみんないなくなる…という報道に宇宙人拉致説を提唱するのび太氏。みんなは「そんなことあるかよ」と笑い飛ばす中、出木杉先生だけは違います。
すぐに否定せず、「こういう文献や資料もあるところから、ありえる話だ」と考える余地を与えてくれます。素晴らしい上司ですね(上司ではないけれど)。
何かしら研究するにあたっても、最初からあるわけないと決めつけるのではなく、あり得るかもしれないから調べようって姿勢が必要だと思いますので、やはり出木杉くんは出木杉先生なのだなと思います。
この冒頭のニュースがストーリーに深くかかわってきます。
映画が公開されたのが2001年3月10日。
個人的な所感にはなるのですが、2000年前後というのは環境問題に対して世界のトップたちも広く考え始めた頃でもあります。
1972年にストックホルムで環境問題について、世界で初めて大規模な会合がありました。通称、ストックホルム会議と言います。
レイチェル・カーソン著「沈黙の春(Silent Spring)」が発売されてから約10年後です。
それまでは、環境問題というものを気にせず、産業に勤しみ、世界が国の発展のみを考えていた時期ともいえます。
ストックホルム会議から20年後。
1992年には地球サミット(環境と開発に関連する国連会議)が開催され、「持続可能な開発」の理念に沿って”リオ宣言”と”アジェンダ21”というものが採択されました。生物多様性条約を定めたのもこれがきっかけだったはず…。
長々と書いてしまいましたが、今でこそ当たり前になってきた「環境問題」ですが、映画が公開される2001年までは、ゆっくりと時間を掛けて”みなさんで地球について考えていきましょう”という風潮になってきました。
そういう観点からみると、結構タイムリーな題材を映画にしたんだなぁと思います。
映画に話を戻します。
人間界に迷い込んだグースケと仲良くなったのび太たち。
なんだか色々あって、のび太たちもグースケの世界(バードピア)に行くことになります。
この街の発展状況から、日本で言うなら明治大正あたりかな?っと思いました。
同じ鳥類であるダチョウをタクシーとして使役しているのは人力車に似ているし、
街灯は恐らくガス灯…。
まあ、確証は何もないんですけど文化レベルではその位なのかなと思いました。
ただ、銃や自動車など機械的な発展がないあたり、科学に対する進歩はなさそうですね。
敵対するものが人間しかないので、バードピア内の戦争がなかったのかもしれませんね(科学の進歩は戦争が大いに貢献?しているので…悲しいかな)。
バードピアでは人間に対して少なからず偏見や怒りを覚える鳥人もいるため、さすがにこのままでは色々とまずいだろう…となって出てきたひみつ道具が「バードキャップ新型」。
なんと、かぶるだけで背中に翼が生えるのです。なんとも夢がある…!
新型というからには、旧型もあるわけでして…。
旧型は翼が生えず、手をばたつかせることで飛べるという…なんとも間抜けな(失礼)道具なんですよね。
映画では新型やバージョン違いが登場したりするので、注目すべき点のひとつとも言えるでしょう。
がっつり人間やネコ(タヌキ)の様相でありながら、帽子をかぶるだけで誰も疑問に思わないので、もしかしたら認識障害機能でもついているのかもしれませんね。
石ころ帽子に似た感じのやつ。鳥たちがビックリしないように配慮されているのかも。
タケコプターと違って装着者の運動能力が性能に寄与するようで、飛んだ後は疲労感もあるようです(そうなると感覚器官はどこが作用して翼を動かしているのか気になりますね)。
中盤になると”イカロスレース”とうものが開催されます。
もしかしたらバードピアは議員内閣制を導入しているのかもしれませんね。
文化が違うので、違うかもだけど。
そういう面からみても文化レベルは高度なものと言えるでしょう。
結果的にグースケとモブが同着により優勝ということになるのですが、バビロン隊長によりグースケの優勝を取り下げられてしまいます。
大会委員長であるオオタカ総理よりも、軍隊のほうが発言権があるみたいですね…。委員長からの発言じゃないんかいと、子どもながらに思った記憶があります。
バードピアの軍隊は、人間に対しての敵意を強く持っていて、戦争を起こそうと考えています。そのために、古代の脅威である”フェニキア”を利用しようとします。
とくに一番悪そうなやつ(ジーグリード)は人間に銃で翼を撃たれたので、余計かもしれませんね。
呼び覚ますことには成功するのですが、圧倒的な力を前に制御が出来ません。
というか、命令して従わせようとしていたみたい(準備不足過ぎでは…)。
フェニキアとの闘いをとおして、PTSD(心的外傷後ストレス障害)により自らの翼で飛ぶことが出来なかったグースケが 呼びます。トラウマを乗り越えたって感じですね。
(人間の場合、EMDRで治療ができるので荒治療をせずに臨床心理士を頼りましょう。)
さいごは、バードピアを作った22世紀の博士(鳥野博士)が使っていたタイムマシンを使って、地球が出来る前の宇宙空間に飛ばして終わります。
正直、この終わらせ方は好きじゃないんですよね。
フェニキアが可愛そうだな~…と。
幾ら脅威であっても残酷すぎる終わり方だと思うんですよね。
鳥野博士も無責任だし…。博士の失敗により生み出された存在らしいのですが、それを封印して終わりってどうなのよ!(プンプン)
最後に
ここまで好き勝手に書きましたが、のび太と風の勇者たちでは環境問題や生物保護について、アニメをとおして意識することができる非常に良い作品であると思います。
堅苦しいことを色々書いていますが、純粋にドラえもんの映画として楽しいので、まだの方はこれから、一度見たことある方でももう一度…!ぜひ楽しんでみてください。
そのあと「ぼくはこうおもうよ!」などの感想もいただけると嬉しいです。
それでは。
ダンナ
【過去のドラえもんについての記事】
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