
こんにちは、ダンナです。
以前、「統率者戦で無限にゾンビを並べたい」というテーマで、ゾンビデッキにおける無限コンボの考察記事を書きました。

記事公開後、フォロワーさんから非常に興味深いご意見をいただきました。
読者様「《精神破壊者、ネクサル》と《腐敗の巨体/Rot Hulk》を活かせる案は無いか…?」
ドローでダメージを与える「ネクサル」と、ETB能力でゾンビを蘇生する「腐敗の巨体」。一見シナジーがなさそうなこの2枚ですが、組み合わせると「無限ドロー」「無限ダメージ」「無限トークン」という最強に面白い盤面が完成することが判明しました。
今回は、《精神破壊者、ネクサル/Nekusar, the Mindrazer》を統率者に据えたゾンビデッキにおける、《腐敗の巨体/Rot Hulk》を使った無限コンボルートを解説します。
今回の主役たち
コンボの解説に入る前に、今回のキーカードとなる2枚についておさらいしておきましょう。「なぜこの組み合わせなのか?」が見えてくるはずです。
《腐敗の巨体/Rot Hulk》


もともとは『Magic Game Night』という特殊セットのみに収録されていたレアカード。「霊気走破」の統率者デッキに再録されたことで、念願の日本語名を手に入れました。
7マナ5/5 威迫という重厚なボディに加え、以下の強烈なETB能力(戦場に出たときの能力)を持っています。
戦場に出たとき、あなたの墓地からゾンビ(Zombie)カード最大X枚を対象とし、それらを戦場に戻す。Xはあなたの対戦相手の人数に等しい。
一般的な4人の統率者戦であれば、なんと3体ものゾンビをリアニメイト可能。
本来は重いコストに見合った大量展開を楽しむカードですが、今回はこの「戦場に出たとき」の能力を無限に使い回すことで、悪夢のようなループを形成します。
Magic Game Night時に1枚だけ確保していたから救われたけど、再録まで長かったな~…。
ちなみに、この子は以下のデッキでも大活躍です。


《精神破壊者、ネクサル/Nekusar, the Mindrazer》


グリクシスカラー(青黒赤)の人気統率者。「追加ドロー」と「ドローに対するダメージ」を併せ持ち、対戦相手の手札を無理やり増やしてはライフを削る戦法がおなじみです。 通常は《車輪の唄》などで手札を回す構築がメジャーですが、彼のクリーチャー・タイプにご注目ください。そう、彼もまたゾンビなのです。
今回のデッキでは、ネクサル本来の「ドロー=ダメージ」という役割に加え、「ゾンビサポートを受けられるフィニッシャー」として完璧なシナジーを発揮します。ネクサルがいる状態で無限ドローが発生すれば、相手のライフは瞬時に溶け落ちることでしょう。
《腐敗の巨体》と《ネクサル》をつなぐ無限コンボ
直接的なシナジーが無い両者の架け橋となるキーカード、それが《恐るべき下層流/Dire Undercurrents》です。


《恐るべき下層流》の効果は非常にシンプルかつ強力です。
- 青のクリーチャーが出るたび、対象プレイヤーは1ドロー。
- 黒のクリーチャーが出るたび、対象プレイヤーは1ディスカード。
このエンチャントを軸に、以下の手順で無限コンボを成立させます。
コンボの始動条件
戦場と墓地、手札に以下のカードを揃えます。
無限コンボの手順解説
少し手順が複雑ですが、動き出せば止まりません。
- 《腐敗の巨体》をプレイして戦場に出す。
黒のクリーチャーが出たため、《恐るべき下層流》で対戦相手へ1枚ハンデス。
- 《二重屍》の誘発解決前に、《腐敗の巨体》を生け贄に捧げる。
(サクり台を使用)
- 《腐敗の巨体》の能力誘発。
墓地にある「青を含むゾンビ」を対象にし、戦場に戻す。その後、その青ゾンビも生け贄に捧げる。
- 《二重屍》の効果解決。
手順1で唱えた《腐敗の巨体》のコピートークンが生成される(黒クリーチャー着地→1ハンデス)。
- 「青ゾンビ」着地時の《恐るべき下層流》誘発。
青クリーチャーが出たため、対戦相手に1ドローさせる。
→ ここで《ネクサル》の能力が誘発し、対戦相手にダメージ!
- 《腐敗の巨体トークン》の能力で「青ゾンビ」と「本体の腐敗の巨体」を釣り上げる。
※《腐敗の巨体》の能力は「ゾンビ・カード」を対象にするため、トークン生成→生け贄ループを利用して墓地の本体を釣り上げます。
- 以下、無限ループへ。
これにより、以下の現象が無限に発生します。
- 対戦相手への無限強制ドロー&無限ダメージ(ネクサル効果)
- 対戦相手への無限ハンデス(下層流効果)
- 自分フィールドに無限ゾンビトークン生成(二重屍効果)
最強です。「青黒ゾンビ」を使えば、相手に引かせてすぐに捨てさせる鬼のようなムーブも可能です。
コンボにおすすめの「青を含むゾンビ」
《腐敗の巨体》で釣り上げる対象として相性の良い、おすすめの青ゾンビを紹介します。
《臓器の貯め込み屋/Organ Hoarder》


ETBでライブラリートップを操作できる優秀なゾンビ。コンボパーツを探しに行けるだけでなく、墓地肥やしも兼ねられるため、初動の安定感を高めます。
《戦墓の隊長/Diregraf Captain》


青黒のロード的存在。このクリーチャー自体が「他のゾンビが死亡するたび対戦相手に1点ライフロス」を持っているため、ネクサルが不在でも無限ライフロスで勝利可能になります。サクリ台を使ったループにおいて、ドローによる敗北を防ぎたい場合のサブプランとして最適です。
《ネクサル》対策された時の別ルート:腐敗の巨体単独コンボ
「ネクサルを除去されすぎて出せない!」という時のために、《腐敗の巨体》だけで勝てるルートも用意しておきましょう。
ゴブリンの砲撃×ぼろぼろのミイラ


条件:戦場に《ゴブリンの砲撃》《二重屍》、墓地に《ぼろぼろのミイラ/Tattered Mummy》
《ぼろぼろのミイラ》は死亡時に各対戦相手へ2点のライフロスを与えます。《腐敗の巨体》と《二重屍》でトークンを生成しつつ、これらを《ゴブリンの砲撃》で射出し続けることで、瞬く間に対戦相手のライフを溶かし尽くします。
まとめ:ネクサルでゾンビを並べるロマン
《精神破壊者、ネクサル》は一般的にホイール(手札入れ替え)系の構築が主流ですが、あえて「ゾンビシナジー」を組み込むことで、相手の意表を突くことができます。
《腐敗の巨体》という相棒を得て、ぜひ統率者戦で無限のゾンビを発生させてみてください!


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