PFFV(Global X)徹底解説:PFFDと比較する変動金利優先株ETF(2025年版)

PFFV徹底解説。PFFDと比較した変動金利優先株ETFの使いどころ。グローバルX社の米国ETF紹介

こんにちは、ダンナです。

米国株投資家、特に高配当株好きの間で根強い人気を誇るのが「優先株ETF」です。その中でも、2020年に上場し、日本の大手ネット証券(楽天・SBI・マネックス)でも取り扱いが定着した『PFFV(Global X Variable Rate Preferred ETF)』

今回は、このPFFVの最大の特徴である「変動金利」が今の相場でどう機能するのか、王道の『PFFD』と比較しながら、2025年の最新視点で徹底解説します。リライトにあたり、最新の金利動向と優先株の信頼性についても深く切り込みました。

目次

1. PFFV(Global X 変動金利優先証券 ETF)とは?

PFFVは、米国の「変動金利優先証券」で構成される指数への連動を目指すETFです。一般的な優先株が「固定金利」であるのに対し、PFFVの構成銘柄は市場金利、主にSOFR(既にLIBORは多く停止)に連動して受け取る配当金が変化します。

PFFVの基本スペック(2025年最新版)

項目詳細内容
運用会社Global X(グローバルX)
分配頻度毎月分配型
経費率0.25%
主な投資対象米国の変動金利、または固定→変動へ移行する優先株
利回りの性格市場金利(短期金利)の影響を強く受ける

2. PFFVとPFFDの違いを徹底比較|固定 vs 変動

グローバルX社の人気銘柄「PFFD(固定金利優先株ETF)」との違いを理解することが、投資判断の鍵となります。

項目PFFDPFFV
AUM(純資産総額)$2.24B$300M
経費率0.23%0.25%
分配頻度毎月毎月
30日SEC Yield6.38%7.32%
※ 数値は2025年12月時点。利回りは30日SEC Yield(年率換算)であり、将来の分配金を保証するものではありません。

① 金利変動に対する「価格」の動き

優先株は「債券」に近い性質を持つため、金利が上昇すると価格が下落します。しかし、PFFVのような変動金利型は、金利が上がると受け取る分配金が増えるため、価格の下落が限定的になる傾向があります。逆に、金利が下がる局面では、固定金利のPFFDの方が「債券としての希少価値」が高まり、価格が上昇しやすくなります。

② 分配金の安定性と成長性

  • PFFD(固定):市場金利が動いても分配金は比較的安定。
  • PFFV(変動):高金利下では分配金が跳ね上がるが、利下げ局面では分配金が減少するリスクがある。

③ ポートフォリオの重複率

過去のデータでは、PFFVの構成銘柄の約8割近くがPFFDにも含まれていました。しかし、その「配当決定ルール」が異なるため、似て非なるパフォーマンスを描きます。PFFDを既に持っている場合、PFFVを買い増すことは「金利上昇リスクに対するヘッジ(保険)」の意味合いが強くなります。

3. 2025年の市場環境と優先株ETFの信頼性

2023年のシリコンバレーバンク破綻以降、米地銀への懸念から優先株市場は大きく揺れました。優先株は発行体(銀行など)が破綻した際、普通株よりは優先されるものの、社債よりは後回しにされる「ハイブリッド証券」だからです。

利下げ局面におけるPFFVの立ち位置

2025年現在、FRBが利下げサイクルに入っている場合、PFFVにとっては「分配金の減少」と「価格上昇の限定」というダブルパンチになる可能性があります。一方で、インフレが再燃し金利が再上昇するシナリオ(高金利の長期化)では、PFFVが再び輝きを放ちます。

4. PFFVに投資するメリット・デメリット

【メリット】インカム投資家にとっての魅力

  • 毎月分配金という「心の安定」:インカムゲイン派にとって、月次でのキャッシュフローは再投資効率を高めます。
  • 優先株カテゴリーの中では低コスト:0.25%の経費率は、アクティブ運用の優先株ファンド(0.5%以上が多い)と比較して極めて低コストです。
  • 金利急騰への耐性:予期せぬインフレ再燃時、普通の債券やPFFDが暴落する中で、PFFVは盾となります。

【デメリット】注意すべきリスク

  • 低い流動性とAUM:PFFDに比べると運用規模が小さいため、急落時のスプレッド(売り値と買い値の差)が広がる可能性があります。
  • キャピタルゲインの欠如:優先株はもともと値上がりを期待するものではありませんが、PFFVは変動金利ゆえに「金利低下による価格高騰」も期待しにくいです。

5. 実践:PFFVをどうポートフォリオに組み込むか?

私の結論として、PFFV単体での集中投資はおすすめしません。あくまで「ポートフォリオの安定剤」としての活用が理想的です。

おすすめの投資シナリオ

  • PFFDと50:50で保有:金利が上がっても下がっても、分配金と価格のバランスを取る「カバード・シナリオ」。
  • サテライト戦略:メインはVYMやHDVなどの高配当株ETFに置き、配当利回りを底上げしたい分だけPFFVをトッピングする。

最新チャート比較:利上げ局面と利下げ局面の明暗

ここでは、PFFV(黄)とPFFD(青)の直近数年の価格推移を比較した際のポイントを解説します。

PFFVとPFFDの5年間の価格推移比較チャート。利上げ局面では変動金利型のPFFVが下落を抑え、利下げ期待局面では固定金利型のPFFDが相対的に優位となっている
PFFDとPFFVの比較チャート

チャートから読み取れる投資家心理

  • 2022年〜2023年(利上げ期):急激な金利上昇により、固定金利のPFFDは大きく売られました。一方、PFFVは変動金利への期待感から下落幅が限定的となり、「下落相場での強さ」を証明しました。
  • 2024年後半〜2025年(利下げ期待期):金利がピークアウトすると、逆転現象が起きます。将来の利下げを織り込み、固定金利で高い利回りを固定できるPFFDに買いが入りやすく、PFFVの戻りは相対的に緩やかになる傾向があります。

このチャートの動きこそが、「今どちらに比重を置くべきか」の最大のヒントになります。分配金利回りだけでなく、この価格の反関数の動き(金利との逆相関)を理解しておくことが重要です。

確定申告で差がつく!「外国税額控除」の重要性

PFFVやPFFDのような米国ETFに投資する場合、避けて通れないのが税金の問題です。特に優先株ETFは分配金利回りが高いため、税対策の有無で手残り金額が大きく変わります。

米国現地課税10%を取り戻す

米国ETFの分配金には、米国内で10%の税金がかかり、その後、残りの金額に対して日本国内で約20.315%の税金がかかります(二重課税)。

計算例:10,000円の分配金の場合
1. 米国課税10% → 9,000円
2. 日本課税20.315% → 約7,171円(手残り)

この「二重課税」を解消するのが『外国税額控除』です。確定申告を行うことで、米国で支払った10%分の一部(または全部)を所得税や住民税から差し引くことができます。

優先株ETF投資家が注意すべきポイント

  • 新NISAでの運用:まだ購入できるETFではありませんが、もし新NISA(成長投資枠)で保有した場合、日本国内の税金はゼロになりますが、米国現地課税の10%はしっかり引かれます。この場合、外国税額控除は適用できないため注意が必要です。
  • 特定口座での運用:高配当戦略として特定口座で運用している場合は、迷わず確定申告を行いましょう。毎月分配型のPFFVは年間での分配金総額が大きくなりやすいため、控除のメリットも大きくなります。

まとめ:PFFVは「金利の行方」をどう見るかで価値が変わる

PFFVは、かつての日本にはなかった「変動金利×優先株」というユニークな選択肢を私たちに与えてくれました。

  • 金利上昇・高止まりを予想するなら:PFFV
  • 金利低下・景気後退を予想するなら:PFFD

優先株ETFは、株式のような成長性も、債券のような究極の安全性もありません。しかし、その「中間」にある高い利回りは、資産形成のフェーズによっては非常に強力な武器になります。メリット・デメリットを理解した上で、自分なりの「味付け」として活用してみてはいかがでしょうか。


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投資の判断は自己責任でお願いいたします。最後までご覧いただきありがとうございました!

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