こんにちは、ダンナです。
賛否両論のある子育て世帯への10万円給付金について、大変興味深いアンケート結果を目にしました。
なんでも給付されたお金を41.8%の人が貯蓄に回すとのこと(※)。
やはり日本。貯蓄に回すひとが大半なのは概ね予想通りとも言えるでしょう。
※株式会社バイアンドホールド調べ
現金のメリットは主に以下の二つであると考えます。
・価格変動リスクが最も低いこと
・流動性が極めて高いこと
近い将来使う予定がある方には最も適した資産であることが伺えます。
一方、近い将来使う予定がなく10年~15年は保有し続けるであろう方には、投資信託等の金融資産として保持するのも一案であると考えます。
生活費や学費等を目的として給付されるお金で投資という提案は趣旨に反するとは思います。
しかし、意図せずまとまったお金を手に入れ、かつ近い将来使う予定がないのであれば、価格変動リスクに晒されることになれるのも、巡り巡って日本の将来に寄与すると考えます。
では、ダンナならば10万円でどのような投資をするのか。
以下の順で説明していきます。
それでは始めます。
(1)投資目的を明らかにする
まずは投資目的を明らかにしましょう。
どの商品を購入するか、どのくらい利益を得たいか等よりも、一番重要なことであると考えます。それは、平時に投資目的を明らかにすることで、判断に迷う局面において大変有用であるからです。
軸を定めることで、今の考えは不安や強欲から来ているものなのか冷静に見つめ直せます。
ダンナであれば10万円のみで約10年間以上投資するのであれば、以下のように考えます。
・資産購入が原因で生活は困窮しないか
・子供にとって良いお金の使い方は何か
それぞれ考えていきましょう。
・資産購入が原因で生活は困窮しないか
まずは余裕資金であることが重要です。
支出の最適化を経た後に行われるのが投資であると考えています。
「いま10万円必要で、このお金がなければ苦しい生活を送ることになる。」
このような状況下において、投資はさほど役に立ちません。
余程リスクを取らなければ、1年で10万、20万と増えるものではないからです。
投資を始めて1~5年以内に資産売却をしてしまうと、場合によっては元本以下となっている可能性も考慮しましょう。
その点において、価格変動リスクと流動性を考慮すると預金(現金)は優良な投資先とも言えます。
まずは一度、このお金がなくても大丈夫なのか。話し合ってみてください。
・子供にとって良いお金の使い方は何か
つぎに、子供にとって良いお金の使い方について考えます。
ダンナが思いつく限りだと二つありました。
一つは、「1円でも増やし、子供の学費に充当する」
もう一つは、「10万円で金融教育の教材を用意する」
この二つは明確に目標が異なります。
一つずつ説明していきます。
まず「1円でも増やし、子供の学費に充当する」ことを目標にする場合です。
これは約18年間、お金を一切動かさないことが条件になります。
子育てで一番お金がかかるのは学費と聞きます。
後述しますが、学費を全て賄うほどに資産拡大は出来ません。
しかし、学費の一部として充当することで将来の負担は少なからず減るでしょう。
お金があるということは選択肢を増やすことに同義です。
この目標は子供の選択肢を増やすための一助になるでしょう。
つぎに「10万円で金融教育の教材を用意する」ことを目標にした場合です。
一つ目の目標とは違い、資産形成における過程を子供と見守ることが条件です。
「日本の金融教育は遅れている」と言われています。それは預金金利が高く、わざわざ株式等に投資しなくても良い世代が親であり、子であるため、しかたがないことであるとも言えます。
しかし、最低限の金融教育を受けないことでクレジットカードのリボ払いを利用してしまったり、投機的な金融商品に手を出し、最悪は詐欺にあいます。
この目標は子供と4~7歳から一緒に資産運用をすることで、最低限の知識という財産を残すことがゴールになります。
どちらも目標が異なるとため、どちらが最良かは家族によります。
第三の目標もあると思いますので、家族と話し合って決めることが重要でしょう。
(2)子名義の証券口座開設する
さて、目標が定まったところで投資の土壌を用意しましょう。
2023年までであればジュニアNISAを開設しましょう。
投資における大敵は二つ。予想外な出来事と税金です。
リーマン・ショックやコロナショックはある程度リスク管理をすることで低減は出来ますが、0にすることは出来ません。
しかし、税金についてはジュニアNISAを活用することでリスク回避が可能です。
いずれにせよ、子名義の証券口座の開設は必須であると言えます。
口座がないと投資できませんからね…。
米国株を購入するならSBI証券ですが、国内株や投資信託であれば扱いやすい楽天証券が良いと思います。好みの問題だと思いますけどね。
注意スべきはネット証券以外からの投資です。
銀行口座と対面での証券口座は基本的に近寄らないようにしましょう。
ジュニアNISAについては以下の記事が参考になります。
(3)投資する金融商品を選択する
口座を開設したら目標に見合った商品を選択しましょう。
ダンナであれば以下のように選択します。
「1円でも増やし、子供の学費に充当する」のであれば、投資信託
「10万円で金融教育の教材を用意する」のであれば、ETF
それぞれ解説しいきましょう。
まず、「1円でも増やし、子供の学費に充当する」が投資信託である理由です。
これは、投資信託の魅力である「少額で効率よく複利運用ができる」という性格があるためです。
後述しますが、ETFでは10万円満額投資することが出来ません。正確には難しいのです。
投資信託は大勢の人からお金を集め、細分化し、金額に応じた口数を配分されます。
そのため、10万円満額投資できるだけでなく、少額でも効率よく複利運用が可能となっています。
つぎに「10万円で金融教育の教材を用意する」がETFである理由です。
ETFは投資信託のように10万円ぴったりを投資することが出来ません。
そのETFの性格については以下の記事が参考になります。
読み進める前に一読ください。
それではETFはどういった利点があるのでしょうか。
それは価格変動がリアルタイムで感じられることに加えて、分配金がでることです。
日本人は預金や保険といった商品ばかりで、価値が上下することになれていません。
今の10万円は10年後に同じ10万円であるとは限らない、と説明されて理解できる人は少ないでしょう。たとえ頭で理解できたとしても10万円が一日で5万円や3万円の価値になることを体験した人は少ないのではないでしょうか。
こういった価格変動をリアルタイムで感じることで、お金というのは時代によりモノにより、価格が変わっていくことが学べます。
また、分配金はお小遣いが入るということの他に、複利運用について理解するのにも大変よい教材であると考えます。
子供とともに「今月入った300円をお小遣いとして使うか、将来〇〇円増えることを目指して再投資するか」と話し合うことが必要です。
すると「子供がそんなこと理解できるわけ無いでしょう?」という方も居ますが、教えなければいつまでも始まらないし、教えていけば子供は理解できるそうです。
某投資家の家庭では幼少期から複利について教えており、子供自身が理解して選択しているそうです。
株式市場に晒されることで得られる経験は、文字や動画で教えるよりも遥かに素晴らしい学びになると確信しています。
(参考)ダンナだったらコレを買うかもという金融商品
<投資信託>
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
楽天・全米株式インデックス・ファンド
SBI・全世界株式インデックス・ファンド
eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)
<ETF>
IシェアーズS&P500米国株 (1655)
Iシェアーズ・コアJリート (1476)
※記載したETFは1株から購入できるため、少ない資金や分配金からも再投資しやすい利点があります。Jリートをオススメする理由は以下の記事が参考になると思います。
(4)投資に過度な期待をしてはいけない
さいごに注意です。
投資に過度な期待をしてはいけません。
「え?投資しろっていったのに何いってんの???」と思うかもしれませんが、少額投資に突きつけられる残酷な現実です。
今、あなたの中では10万円を投資したら18年後にいくらになっていると想定していますか?
30万?100万?1000万??
いいえ、現実は以下のグラフです。
これは米国株の過去平均利回りを更に控えめに設定した利回り5%で、給付金の10万円を、積立なしで、18年間運用した場合のシミュレーション結果です。
結果としては24.5万円。思ったより増えた!という方は一安心ですが、増えなかったと思っている方は注意が必要です。
過度な期待は、過度なリスクをとる原因になります。
一番最初に決めた投資の理由を思い出しましょう。
なんのために投資をしているのかを忘れ、もっと増やしたい!と欲を出し、リスクの高い金融商品を買うことで0にしてしまうかもしれません。
リスクが悪いということではありません。たしかに高いリスクを冒さなければ大きく儲けることは困難であることも事実です。
しかし、子供のために使うお金で行うことではないと考えます。
そのため、投資に過度な期待を持つのはやめましょう。
おわりに
以上がダンナの考える10万円で行う子供のための投資です。
より良い生活の一助になれば幸いです。
それでは。
コメント