こんにちは、ダンナです。
今回はタイトルにもあるとおり「早く仕事を辞めたい…!」とおもっているあなたに是非読んでほしい、『FIRE 最強の早期リタイア術: 最速でお金から自由になれる究極メソッド』を紹介します。
この本は、経済的自立と早期退職を目標とする人生戦略
FIRE(Financial Independence Retire Early)について解説している本です。要するに、会社等に依存しないキャッシュフローを得て、早期退職をしようということです。
今回は、この本の内容を基に、早く仕事を辞めたいと思っているあなたへブログを書いていこうと思います(もちろん、そうでない方にとっても経済的自立は今後必要になってくるので、是非ご一読ください)。
著者紹介~クリスティー・シェンとブライス・リャン~
この本の著者は何もお金持ちだったから経済的自立を手に入れたわけではありません。
著者は中国で貧しい環境の中で生まれた方です。
皆さんは経験がありますか?
・全体主義の体制下で育ったか?
・1日約50円で暮らす家族だったか?
・初めてのコーラが最も感動した経験であったか
・飲み終えたコーラの空き缶が最も大切な持ち物になったか
・医療廃棄物の山が玩具箱であったか
この本の著者、クリスティー・シェン氏とブライス・リャン氏はこのような家庭や環境で育ち、30代でFIREを達成しました。では、彼女たちがFIREを達成したその方法や考え方はどういうものなのでしょうか、
職業によるコスパを意識する
皆さん一度は「将来の夢」を思い描いたことがあるはずです。
私はこの仕事がしたい、こんな仕事なら毎日が幸せなのに…と。もちろん、著者も以下の3つに情熱を抱いておりました。
1 ライティング
2 会計
3 コンピューター・エンジニアリング
この3つが興味の対象となっており、大学に行く際、悩みに悩んだそうです。彼女は貧しい家庭に生まれ、育ったので、「この選択を誤ったら、二度と後戻りはできない」と思ったそうです。
そこで彼女は POTスコアを計算しました。
POTスコアとは、職業のコストパフォーマンスを表す数値と考えていただいて結構です。
計算式は【給与の中央値と最低賃金の差】÷【学位取得に掛かる総費用】
という、簡単な計算で算出できます。彼女が計算したものがコチラ。

この表を見ると、POTスコアが一番高いのは、「コンピューター・エンジニアリング」だということが分かります。そのため、一番やりたかった「ライティング」のための学位取得は諦めました。まずは情熱よりも、コストパフォーマンスを選んだわけです。
ここで読者の皆さんは、「え?じゃあ、今働いている僕らは失敗したの?」というふうに感じる方がいらっしゃるかもしれません。個々でお伝えしたいのはそういうことではなく、ただ情熱に従うだけでは、早期リタイアには近づけないということです。彼女は(まだ)自らの情熱に従うなと言っているのです。
FIRE達成後、結果的に彼女はやりたかったライティングの仕事が出来ている訳です。
支出の最適化を図る
どのFIRE達成者も共通して言うことが、支出の最適化がカギであるということ。
ちなみに、支出の最適化とは三菱サラリーマンさんというFIREを達成した日本人の方が使っている言葉です。ときどきブログも拝見しています。倹約・節約にケチ臭いというイメージが固着している日本人にとっては受け入れやすい言葉かな?と思い、今回は引用しました。
では、実際にどのように最適化するのでしょうか、
痛みを伴わない支出を減らす
これは、日本人の節約イメージにある「電気をこまめに消す」「安い食材だけで過ごす」「娯楽は一切捨てる」という、人生の幸福度を下げる節約が、目的ではありません。
たとえば、
・銀行の手数料
・利用していない月額(年額)費用の掛かるサービス
・固定電話
・携帯電話料金の見直し
などなど…
痛みの伴う支出を減らす
皆さんは知らず知らずのうちに、痛みを伴う支出をしています。
たとえば、最新型の家電と一つ前の家電を選ぶとき、大して性能に差がないのに最新型を買ってしまう、ということが挙げられます。工夫をすれば経費を抑えられたり、ゼロに出来るものを考えて、「節約リスト」をつくっていくことが必要になります。
しかし、著者も述べているのですが、幸福度が下がるようならば節約リストから外しましょうといっていることから、無理してやることでもないようです。
別になくてもいいかな?というものが当てはまります。
たとえば、
・外食費
・友人との外遊費
・ジムの会費
などなど…。
厚切りジェーソンさんもFIRE達成者の一人なのですが、彼は「コーヒーを外で買うなら、家でコーヒーを淹れて持ち歩く」と言っていました。人それぞれ、工夫することで痛みを伴う支出を減らすことが可能になるのです。
所有している高額な物を減らす
日本において一般的に、一番大きな資産されているのは、「持ち家」だと思います。
不動産会社のセールスでは、「家賃を払うくらいならば、自分の家を持って資産を築きましょう」といってくるはずです。しかし、ここはダンナも至極同意できる内容なのですが、家賃とローンの支払いは比較する対象ではないということです。
著者は「ローンの支払い × 1.5」の費用が家賃よりも安くなるならば、検討の余地があるといっているのですが、これはアメリカの不動産と日本の不動産に大きな違いがあるからです。
日本においては、負債でしかないと考えています。理由は以下のグラフをご覧ください。

これは、国土交通省が公開しているデータなのです。左のアメリカは、不動産の価格が年々減るのではなく増える傾向にあります。一方、右の日本は増えるどころか年々価値が下がっていくことになります。
赤い線が家賃、青い棒グラフが持ち家の資産価値とした場合、日本における持ち家は資産とは言い難いということがわかるでしょう。実際に、コロナ不況によりローンの返済が厳しくなり持ち家を売却せざる得ない状況になった方が、自分の家の資産価値を知ったときに「こんなにも低いのか…」と落胆されている様子がニュースで流れていました…。
家を持つことが悪いと言っているのではなく、細かく計算せず、セールストークに騙され、ローンを組まないようにしましょう。ということですね。
ご褒美を与える
いままで最適化して増やしたお金で、自分にご褒美を与えることが重要だとも言っています。
しかし、ここでいうご褒美は、ブランドバックを買う!欲しかったゲームや服を買う!という話ではありません。
物で得られる幸福度は、買えば買うほど、その幸福度は下がっていくのです。これを経済学では「限界効用逓減の法則」と言います(ダンナは経済学者ではないので、詳しい説明はWikipediaさんにお願いしてます)。
たとえば、居酒屋で頼むビールが分かりやすいと思います。
仕事終わりで疲れた後の1杯は、すべてが報われたかのような幸福に包まれるでしょう。

しかし、この美味しいビールも、2杯目、3杯目…と続くにつれて、その幸福度は下がっていきます。1杯目ほどの感動や美味しさは感じられていないのではないでしょうか。物というのは与えられる量に応じて、どんどん幸福度が下がっていくのです。
そこで、著者は「楽しむため」にお金を使うことをオススメしています。ヨメはこのお金の使い方が上手だなぁと思うのですが、旅行やコンサート、演劇に行くことなどが挙げられます。
ただし、減らした分を超えない範囲で、楽しんでいくことが重要です。そうすることで、貯蓄残高は増えていくことでしょう。
投資をする
FIREを達成するのに最も重要な要素は投資です。
「え!投資なんてギャンブル、やりたくないよ~」とか、
「投資は富裕層しか出来ないんでしょう?」という声が聞こえてきそうですが、結論から言うと、株式投資なら100円から始められます。
投資先の一つとしてあげられるのは、「投資信託」です。いまでは楽天証券やSBI証券で、少額から株式投資をする環境が整っています。
投資信託というのは簡単に説明すると、自分のお金を資産運用会社に預けて、資産を運用してもらうという商品です。最近ではポイントを使って投資ができるようにもなっています。いやはや、すごい時代だ…。
以下のリンクで説明しているので、一読いただけると嬉しいです。

では、どこの証券会社でも良いのか、というとそうでもありません。
著者は「本物の銀行強盗は、銀行にいる」と言っています。
たとえば、1000円で投資信託を買う時、銀行の窓口で買うと購入時に3%、売却時に2%、持っているだけで1%など色々な手数料が取られてしまいますし、そういった商品をオススメされます。
そんな数%くらいと思う方もいらっしゃると思いますが、投資の世界では0.01%という数字が、投資成績を大きく左右するのです。そういった意味でも、手数料が安い(最近は殆どが無料)のネット証券をオススメしています。
では、どんな商品を実際に買ったらいいのか、著者は「インデックスファンド」をオススメしています(ダンナもインデックスファンドをオススメしてます…!)。
投資信託は大別すると「インデックスファンド」と「アクティブファンド」の2つがあります。インデックスファンドは指数に連動した投資を目指しているため、一般的には手数料も安く、市場と連動した動きをする商品です。
日経平均株価やTOPIX、ダウ平均株価やS&P500などに連動すると考えてもらえれば分かりやすいと思います。それでもわからない、という方はまずは調べてみましょう!
アクティブファンドとは、プロが何らかの手法や条件により、運用しているファンドで、インデックスファンドと比較すると手数料が高い傾向にあります。
なぜ、インデックスファンドをオススメしているのかというと、個別株で購入するよりも低リスクで株式投資が始められて、管理するのも比較的簡単だからです。ただそれだけ。
S&P500に連動するインデックスファンドを購入した場合、期待できる利回りは5%前後であるといわれています。毎月1万円、35年間積み立てると、以下のようになります。

元手が420万円に対し、35年後には1136万円に増えるという計算です。もちろん、毎年5%増えていくというわけではなく、時には大きく値下がりするときもあります。そのため、毎月積み立てる「ドルコスト平均法」を採用することで、平均的なリターンを得ようという戦略で、お金を増やしていきます。
また、投資と言っても多くの商品があります。株式や不動産、金や債券などなど、色々あるのですが、それらを上手に組み合わせることで、最適なリスクで最大のリターンを得ることが出来るという考えの「現代ポートフォリオ理論」というものがあります。
著者は、現代ポートフォリオ理論に基づき、債券40%、株式60%というポートフォリオ(資産の配分)を選びました。一般的には債券=年齢(年代)ということが推奨されているのですが、彼女たちは堅実な投資手法をとったようです。

また、日本ではあまり買われているイメージが無いのですが、彼女たちは投資信託でもETFを買うことを推奨しています。ETFって何?というかたは、以下のリンクで解説しているので、一読ください。

さいごに
以上がFIREを実現するために必要な3つの要素です。は~すみません、結構長くなりました…。
実はもう一つ「4%ルール」という、魔法のワードがあるのですが、これを話すと、こんがらがってしまうと思いますのでまた次回。いやはや、これでもだいぶ要約したつもりなんですけどね!
この著者は、結果的に年収1200万円とかなりの高所得者であったため、30代でのFIREを達成していますが、何も高所得者でないからと諦める必要はありません。リタイアに掛かる年数は年収や貯蓄額ではなく、「貯蓄率」であるといわれています。非常に再現性の高い内容となっていますので、是非皆さんも読んでみてください。
※貯蓄率についても説明があります!
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