
こんにちは、ダンナです。
皆さん、ゾンビ沼に嵌る覚悟は出来ていますか?
不気味でありながら、どこか愛嬌があり魅了される存在、それがゾンビ。毎回その動向に胸を躍らせていますが、なかでも「リッチの女王、ヴァリーナ/Varina, Lich Queen」は別格です。
他のゾンビとは一線を画す美しさと神秘性。某アニメの名言「女は秘密を着飾って美しくなる」を地で行くような、底の見えない魅力にダンナは完全にノックアウトされています。
今回は、「永劫なる力」の発売で再注目されているこの「ヴァリーナ」に焦点を当て、安価で組める統率者(EDH)デッキの楽しみ方をご紹介します。「エスパーカラー(白青黒)でゾンビを組みたい」「おしゃれな統率者が使いたい」という方は必見です。
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デッキ構築の前提条件と「縛り」
本デッキは、ガチガチの勝利追求型(cEDH)ではなく、卓全員で楽しむことを目的とした「ファンデッキ」です。想定しているパワーレベル(ブラケット)は「2~3(コア~アップグレード)」程度です。
構築にあたり、以下の「縛り」を設けています。
- ゾンビしか使えない(部族への信仰心)
- ストレージ品が中心(安価なカード構成)
- 打ち消しは自衛のみ(相手の妨害には極力使わない)
《魂の洞窟/Cavern of Souls》などの高額な必須パーツが入っていないのは、お財布事情という切実な理由もありますが、カジュアルに楽しむためでもあります。
「とにかく強いゾンビデッキが知りたい!」という方は、以前書いたこちらの記事も合わせてご覧ください。思考の原点がここにあります。

デッキリスト:女王の気まぐれサラダ
こちらが現在使用しているデッキリストです。基本的にはワンコイン以内で購入できるカードを詰め込んでいます。
最近はカード価格の高騰で一部1,000円を超えるものも出てきましたが、それでも統率者デッキとしては非常にリーズナブル。白いゾンビ(アモンケットブロック等)を多めに採用したいところですが、ヘイト管理と盤面のバランスを考慮して今の形に落ち着きました。
統率者解説:リッチの女王、ヴァリーナ

《リッチの女王、ヴァリーナ/Varina, Lich Queen》
コスト:(1)(白)(青)(黒)
タイプ:伝説のクリーチャー — ゾンビ・ウィザード
P/T:4/4
【能力】
1. あなたが1体以上のゾンビで攻撃するたび、その数に等しい枚数のカードを引き、その後、それに等しい枚数のカードを捨てる。あなたはそれに等しい点数のライフを得る。
2. (2), あなたの墓地にあるカード2枚を追放する:黒の2/2のゾンビ・クリーチャー・トークン1体をタップ状態で生成する。
ここが強い!ヴァリーナの魅力
白・青・黒(エスパーカラー)の要素が見事に融合した、非常に完成度の高い能力を持っています。
- 手札交換(ルーティング):攻撃するだけで「ドロー&ディスカード」ができ、手札の質を高めつつ墓地を肥やせます。ゾンビデッキにおいて墓地は「第二の手札」なので実質アドバンテージです。
- ライフゲイン:攻撃した数だけ回復。横並べするゾンビ戦略と噛み合い、ライフレースを優位に進めます。
- トークン生成:マナと墓地コストでゾンビを生成。捨てた土地やスペルを無駄なく戦力に変換できます。
4マナ4/4というボディも優秀で、除去耐性はなくとも簡単には打ち負けません。「とりあえず軽量ゾンビを展開して殴る」→「ヴァリーナを出してドロー加速」という流れがシンプルかつ強力です。
デッキコンセプト「女王の気まぐれサラダ」
このデッキには裏テーマ(ストーリー)があります。名付けて『女王の気まぐれサラダ』です。
ある日、ヴァリーナ女王が「健康的で芸術的で最高に美味しいサラダが食べたい」と言い出しました。これに翻弄される部下たち……という設定でデッキを組んでいます。
- 気まぐれ:ランダム性の高いドロー&ディスカード能力。
- サラダ:ライフゲイン(健康)と、墓地追放によるデトックス効果。
女王のワガママ(攻撃命令)のために世界中から食材(ゾンビ)を集め、余った食材は市民に振る舞う(墓地利用)。そんな「女王に振り回される帝国」を盤上で再現して楽しみます。
採用カードの役割解説
デッキ内のゾンビたちを、女王に仕える「役職」に見立てて解説します。彼らの働きこそがこのデッキの神髄です。
トホホコック役(ドロー&ディスカード誘発要員)

ドローやディスカードに誘発して能力を発揮するシステムクリーチャーたちです。女王が集めた食材(カード)を美味しく調理してくれます。
女王様と一緒に《骨たかりの守銭奴/Bone Miser》が出せたら、デッキのまわり方がえげつないことになるため、ヘイトが溜まります。一気に勝負を付けちゃいましょう。
ヤレヤレメイド役(ETB・死亡誘発)

戦場に出たとき(ETB)、あるいは死亡したときに誘発する能力持ちです。「ヤレヤレ…また女王様は…」とぼやきながら、散らかった盤面(特攻したゾンビなど)をリソースに変えてくれます。
最推しは《むら気な召使い/Wayward Servant》。ゾンビが出るたびにドレインを行うこのカードは、雑に展開するだけで対戦相手のライフを蝕んでいきます。
また、《アンデッドの占い師/Undead Augur》などのドローソースは、3マナ以下のクリーチャーが少ない本デッキにおいて、統率者が出せない場面でもデッキを回転させる重要な役割を担います。
ムムム執事役(手札・墓地管理)

女王の要望を先回りして叶える(ドロー・墓地肥やし)執事たちです。
- 《スカラベの預言者/Vizier of the Scorpion》:場や墓地のゾンビ数に応じたドローが可能。非常に有能な執事長。
- 《墓生まれの詩神/Graveborn Muse》:大量ドローと引き換えにライフを要求するメンヘラ気質な執事。しかし減ったライフはヴァリーナが回復してくれるので相性抜群です。
ムフフ貴族役(リアニメイト)

墓地に落ちたクリーチャーを再利用(リアニメイト)し、戦線を維持する貴族たちです。
特筆すべきは、ついに日本語名を得て再録された《腐敗の巨体/Rot Hulk》です。多人数戦において圧倒的な展開力を見せるこのカードは、まさにフィニッシャー級の活躍を見せます。
Rot Hulkを使った無限コンボやシナジーについては、以下の記事で詳しく解説しています。コンボルートを知りたい方はぜひ参考にしてください。


まとめ:ブラケットと楽しみ方
このデッキのブラケット(パワーレベル)は、個人的には「2」と考えています。強力なマナ加速や即死コンボを搭載しておらず、墓地対策をされると機能不全に陥る脆さがあるからです。
しかし、個々のゾンビたちが噛み合った時の爆発力や、盤面を埋め尽くす爽快感は格別です。友人からは「ブラケット3はある」と言われることもあるので、卓のレベルに合わせて調整してみてください。
ヴァリーナ統率者は、「安く組める」「動きが派手」「見た目が良い」の三拍子が揃った素晴らしいデッキです。ぜひ皆さんも、気まぐれな女王様に仕える喜び(?)を体験してみてください。


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